〒230-0051 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央4-17-1-205(JR鶴見駅から徒歩5分、京急鶴見駅から徒歩1分)
旅館業許可申請は、ホテルや旅館、民宿などの新しい宿泊施設を開業する際に必要となる重要な手続きです。申請を行う際には、まず所轄の自治体の観光課、保健所、消防署などから必要な書類を入手し、事業者の基本情報や施設の所在地、構造・設備の詳細に加え、各階の正確な図面を含めて準備します。申請書には、施設の名称や営業形態(ホテル、旅館、民宿など)、営業予定日なども記載しなければなりません。
提出後は、関係機関による現地調査や審査が行われ、施設が法律に定められた基準を満たしているかが確認されます。チェックの対象となるのは、建物の耐火性や非常口の設置、消防設備の整備、客室や浴室・トイレの衛生状態、給排水設備の状況など多岐にわたります。これらの審査を無事に通過すると、旅館業の許可が正式に発行され、営業を開始することが可能になります。
なお、旅館業に関する法規制や申請に必要な要件は、自治体ごとに異なる場合があるため、事前に正確な情報を収集し、それに基づいて申請を行うことが大切です。
旅館業申請が必要な理由として、主に以下の2点が考えられます。
1. 宿泊施設の営業
宿泊施設を提供する場合、通常は旅館業許可が必要です。
(旅館・ホテル・簡易宿泊所・下宿等)
2. 規模の拡大
施設の規模を拡大する際や新たな建物を追加する場合、再度の許可が必要なことがあります。
また、旅館業許可申請の対象となる施設はホテル、旅館等、基本的には寝具を使用して宿泊料(休憩やクリーニング、電気ガスなどの名目でもこれにあたる)を受けているものが対象となります。
旅館業法と類似したもので、民泊新法(住宅宿泊事業者)があります。どちらも宿泊施設の許可申請ですが、主な違いがいくつかあります。
項目 | 住宅宿泊事業 | 旅館業 |
---|---|---|
法的根拠 | 住宅宿泊事業法 | 旅館業法 |
手続き | 届出制 | 許可制 |
営業日数 | 年間180日以内 | 制限なし |
立地規制 | 原則全地域で営業可能(市街化調整区域等を除く) | 営業できない地域あり |
管理体制 | 客室が6室以上の場合や事業者が現地に居住していない場合、管理業者への委託が必要 | 専門の管理体制が必要(従業員等の常駐または迅速な対応体制) |
宿泊者名簿の作成 | 必要 | 必要 |
報告義務 | 二カ月ごとに営業日数などの報告が必要 | 不要 |
これら以外にも、滞在期間の条件、建物用途、立入検査の有無などの違いがあります。基本的には旅館業の方が審査や要件など厳しい分、営業日数に制限がないなど、経営の上で有利な点もいくつかあります。
旅館業許可申請の流れ
①計画策定と事前調査
用途地域の確認を含む重要な準備段階です。建物の立地・構造が法令に準拠しているか確認する必要があります。
②事前相談
保健所や関連部署(建築、消防)と計画内容を協議します。用途地域の問題が無ければ設計図などを担当部署に持っていき事前相談を行います。旅館業だけでなく、建築基準法、消防法などに対応できる必要がありこちらの二点もとても重要な要素となり、そういった点からも、こちらの相談は必ず行う必要があります。
③学校等照会・消防法令適合通知書の申請
役所などの協議結果を受け、必要な工事等に着手し、学校等照会、消防法令適合通知の申請を行い、準備が整ったら消防署の審査を受けます。
④申請書類提出
必要書類を揃えて保健所に提出。手数料が必要12。
⑤審査と現地調査
審査期間中に保健所による実地調査と設備確認が行われます。
⑥許可証交付
審査通過後、営業許可書が交付され、営業できるようになります。
ここまでの申請から許可まで目安として約30日かかりますが、準備段階も大変重要になってきます。
旅館業法許可申請が無事通り、旅館業を営んでるときでも、場合によっては申請の届出が必要なものがあります。
一番多いのは、営業者、名称、設備や管理者などを変更するときに行う変更届です。これらは変更されてから10日以内に届出なければなりません。
また、営業者が亡くなり、その営業を引き継ぐ場合には継承承認申請届を60日以内に行わないといけません。
その他にも、営業を停止・廃止したいときに行う停止届・廃止届、停止した営業を再開する際には再開届を届け出る必要があります。
上記のように旅館業法の許可申請はかなりの時間と手間がかかってしまいます
何かご不明な点、ご相談などありましたら、ご気軽にお問い合わせください。