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洋酒卸売販売免許

酒類の販売業をしようとする場合には、酒税法の規定に基づき、販売場ごとに、その販売場の

所在地の所轄税務署長から酒類販売業免許を受ける必要があります。

 

いくつかに区分される酒類販売業免許のうち、果実酒、甘味果実酒、ウイスキー、ブランデー、発泡酒、その他の醸造酒、スピリッツ、リキュール、粉末酒及び雑酒の全て又はこれらの酒類の品目の1以上の酒類を卸売することができる酒類卸売業免許が、「洋酒卸売業免許」です。

酒類販売業免許の区分

ビール卸売業免許との区別

国産・外国産を問わず洋酒に該当する酒類を卸売するための免許であることから、その対象にはビールに類似した「発泡酒」はもちろんのこと、リキュール又はその他の醸造酒に該当する「第三のビール」と呼ばれる飲料も含まれます。外国産のビールを卸売することはできませんが、逆にこれらの酒類をビール卸売業免許で取り扱うことはできません。

品目 商品例
果実酒
甘味果実酒
ウイスキー
ブランデー
発泡酒
その他の醸造酒
スピリッツ
リキュール
粉末酒
雑酒
ワイン、スパークリングワイン
シェリー、ベルモットなど
スコッチ、バーボン、国産ウイスキーなど



ジン、ウォッカ、ラム、テキーラなど
キュラソー、ベルモット、梅酒など

赤酒など

「酒類小売業免許」と「酒類卸売業免許」の違いに注意

酒類小売業免許は、消費者への小売販売を行うことが認められている免許です。

この消費者とは、お酒の最終消費者のことをいい、購入したお酒を開栓し消費する人を指します。

料飲店がお酒を提供する際も、お酒を開栓した状態やグラスなどに注いだ状態で提供することになるため、最終消費者に該当することとなります。

そのため、料飲店へのお酒の販売についても、「酒類小売業免許」が必要となります。

酒類小売業免許は、消費者や料飲店等への酒類の販売(小売)のみを行うことができる免許であり、酒類販売業者への販売(卸売)は行うことができませんので注意する必要があります

洋酒卸売免許の要件

全酒類小売業免許を受けるためには、申請者(申請者の法定代理人、申請法人の役員、申請販売場の支配人を含む)と申請販売場が一定の要件を満たしていることが必要です。

人的要件

(1) 申請者が酒類等の製造免許若しくは酒類の販売業免許又はアルコール事業法の許可の取

消処分を受けた者である場合には、取消処分を受けた日から3年を経過していること

(2) 申請者が酒類の製造免許若しくは酒類の販売業免許又はアルコール事業法の許可の取消

処分を受けたことがある法人のその取消原因があった日以前1年内にその法人の業務を執

行する役員であった者の場合には、その法人が取消処分を受けた日から3年を経過してい

ること

(3) 申請者が申請前2年内において国税又は地方税の滞納処分を受けたことがないこと

(4) 申請者が国税又は地方税に関する法令等に違反して、罰金の刑に処せられ又は通告処分

を受けた者である場合には、それぞれ、その刑の執行を終わり、若しくは執行を受けるこ

とがなくなった日又はその通告の旨を履行した日から3年を経過していること

(5) 申請者が、二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律、風俗営業等の規制及び業務の適

正化等に関する法律(20 歳未満の者に対する酒類の提供に係る部分に限る。)、暴力団員に

よる不当な行為の防止等に関する法律、刑法(傷害、現場助勢、暴行、凶器準備集合及び

結集、脅迫又は背任の罪)又は暴力行為等処罰に関する法律の規定により、罰金刑に処せ

られた者である場合には、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から

3年を経過していること

(6) 申請者が禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わった日又は執行を受けることがなく

なった日から3年を経過していること

 

場所的要件

(1) 申請販売場が、製造免許を受けている酒類の製造場や販売業免許を受けている 酒類の販売場、酒場又は料理店等と同一の場所でないこと

(2) 申請販売場における営業が、販売 場の区画割り、専属の販売従事者の有無、代金決済の独立性その他販売行為において他の営業主 体の営業と明確に区分されていること

 

経営基礎要件

(1) 免許の申請者が破産手続開始の決定を受けて復権を得ていない場合

(2) その経営の基礎 が薄弱であると認められる場合に該当しないこと

   以下イ~への場合に該当しないかどうか、ト~リの要件を充足するかどうかで判断する

イ 現に国税又は地方税を滞納している

ロ 申請前1年以内に銀行取引停止処分を受けている

ハ 最終事業年度における確定した決算に基づく貸借対照表の繰越損失が資本等の額を上回っている

(注) 「資本等の額」…(資本金+資本剰余金+利益剰余金)-繰越利益剰余金

ニ 最終事業年度以前3事業年度の全ての事業年度において資本等の額の20%を超える額の欠損を生じている

(注)直近3事業年度内に、資本金20%≧欠損額が一度でもあれば問題ありません。

ホ 酒税に関係のある法令の違反を受け、履行していない又は告発を受けている

へ 販売場の申請場所への設置が、建築基準法、都市計画法、農地法、流通業務市街地の整備に関する法律その他の法令又は地方自治体の条例の規定に違反しており、店舗の除却又は移転を命じられている

ト 経験その他から判断し、適正に酒類の卸売業を経営するに十分な知識及び能力を有すると認められる者又はこれらの者が主体となって組織する法人であること

チ 酒類を継続的に販売するために必要な資金、販売施設及び設備を有していること、又は必要な資金を有し免許を付与するまでに販売施設及び設備を有することが確実と認められること

リ 申請等販売場における年平均販売見込数量(卸売基準数量)が、全酒類卸売業免許に

係る申請等については 100kl 以上、ビール卸売業免許に係る申請等については 50kl 以上であること

(注) 全酒類卸売業免許及びビール卸売業免許以外の免許については、年平均販売見込数量に関する基準はありません

 

需給調整要件

酒税の保全上酒類の需給の均衡を維持する必要があるため酒類の販売業免許を与えることが適当でないと認められる場合に該当しないこと。

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